ダイエット目的で筋トレを始めた場合、体重が増えることはよくあることです。これは、筋肉をつけるために必要なタンパク質や、エネルギー源であるグリコーゲンなどの栄養素を摂取し、それを筋肉に溜め込もうとする為、体内の水分量も増えます。そして筋トレを継続的に行うことによって、さらに筋肉量、密度が増加するためです。筋肉は、脂肪よりも重いため、同じ体積の筋肉と脂肪を比較した場合、筋肉の方が重くなります。
また、筋トレを始めたばかりの場合、身体に炎症が起こり、一時的に体重が増加することもあります。その筋肉が炎症を修復するために水分を溜め込もうと働き、むくみやすくなります。それは筋肉の成長にも必要なプロセスであり、炎症が治まると体重は元に戻ります。とくに、女性の場合は、月経周期やホルモンバランスの影響を受けやすく、生理前は水分を溜めてむくみやすくなります。
さらに、筋肉は基礎代謝を高めるため、筋肉量が増えると基礎代謝が上がり、脂肪燃焼効率がアップします。基礎代謝とは、人が生命維持するために最低限必要とするエネルギーのことです。基礎代謝が上がると一日に消費されるエネルギー量が増えるため、今までと同じ生活をしていても太りにくくなります。また、何もしなくてもエネルギーが消費されるため、痩せやすくなるのです。筋肉量が増えることで、体脂肪率が下がり、ダイエット効果が得られる可能性があります。
しかし、筋トレをしているにもかかわらず体重が増え続ける場合は、基礎代謝、日常生活と筋トレでのカロリー消費量が摂取量より少なく、摂取カロリーが過剰である場合も多々あります。特に脂質は少量でも意外にカロリーが高く、目にみえる糖質量だけを気にしていると、食べ物の中の目に見えにくい脂質を見落としがちになり、思った以上にカロリーを摂取してしまっていることも良くあることです。
また、筋トレの回数や強度が過剰である可能性があります。筋トレをやりすぎて、オーバートレーニングとなり、休養や栄養摂取が十分にされないままだと、筋肉の分解が起こりやすくなり、筋肉が増えないばかりか、脂肪を溜め込んでしまう結果となってしまうこともあります。適切な摂取カロリーや運動量、そして休養を調整し、健康的な生活習慣を維持することが大切です。
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